宮古島観光・移住

来間島の秘境「来間ガー」に行ってきた

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来間漁港の横の道に、ひっそりとたたずむ隠れた史跡「来間ガー」。
ガイドブックにも載っていない人知れぬ秘境をご案内します。

来間ガーの概要

「ガー」とは宮古島の方言で「井戸」を指す言葉です。
昭和50年に宮古本島から海底送水が行われるまでの数百年間、この来間ガーが来間島の人々にとって大切な水源でした。
長い間、こんこんと湧き出る島唯一のこの泉こそが来間住民の生活に密着する命の綱だったのです。

奥に進むと断崖絶壁がありますが、そこに作られた百段の石段を行き来して崖上の集落の来間住民たちは井戸と集落を往復していました。

逸話もあります。
ある日、泉の中にある樫の木を取り除いたところ水が出なくなり大騒ぎになりました。
早速ユタに頼んで神に御伺いを立ててもらったところ、神木である樫の木を取り除いたためとの神託でした。
すぐさま神意に従い、元通りに樫の木を入れたら不思議にも再び水が流れ出した。
らしいです。

「島の暮らしに不可欠であったことや、水運搬の不便さの節水など往時をしのぶ遺跡として後世まで保在することが望ましい」とされ、昭和51年に「ガー」に「川(泉)」の字を当てた「来間川(泉)」が下地町の文化財として指定されました。

写真で見る来間ガー

来間ガー駐車場。
割と広くて3台は駐車できます。
ガイドブックに載っていないマイナーなスポットのためか、いつも空いてます。

来間ガー入口を示す石碑。

ガーが全部で3つあることを示しています。

来間島より宮古島を望む山砲陣地、「来間の山砲陣地壕」についての説明文が書かれた看板。

山砲陣地壕は来間漁港西北の急崖の真ん中に位置し、2つの壕が並んでいます。
砲口はコンクリートで固められていて、宮古島の南西部を見渡すことができます。
この壕は「山砲兵第28連隊」の「第6中隊」が使用していました。
砲口の1つは東側、もう1つは北側を向いていて、下地方面の防衛にあたっていたと考えられます。

来間ガー入口。
異世界に行けそうな雰囲気。

岩と木々が織りなす天然のトンネルを抜けると……。

来間ガー。
奥にあるのが1番ガー、手前にあるのが2番ガーです。

石造りの道を隔てて1・2番ガーと反対側にあるのが大きい3番ガー。
井戸の水を3つに分けることで、貴重な水を大勢で効率よく使おうとした工夫が見て取れます。

さらに奥へ進むと避難壕の存在を知らせる看板が。

自然壕を利用した大規模な住民避難壕「チフサアブ」。
来間の山砲陣地壕から約200メートル北側の、来間島東海岸の急崖の中腹にある住民避難壕です。
コンクリートで造られた入口は縦90cm、横50cmと狭く、入口付近は急な傾斜になっていますが、内部は広く、約200人が入ることができます。
入口以外は全て自然の鍾乳洞からなっており、別名「千人ガマ」と呼ばれていました。

ちなみにこの画像の左側は石段になっており、登ることができます。

鬱蒼と草木が生い茂る石段は視界が悪く非常に急で、途中からかなり危険な斜面と化します。
ちょうど顔の高さにものすごく大きい蜘蛛がものすごく大きい蜘蛛の巣を張って3連続で待ち構えていたりするので心が折れること間違いなし。

このあたりまで登ると間違いなく急斜面です。
足元は滑りやすく右側は断崖のため、間違ってもサンダルで来ていいような場所ではありません。
サンダルで来たので死ぬかと思いました。

ある程度のぼると視界が開けて宮古島の美しい海を拝めます。
まあわざわざここに来なくても竜宮城展望台に行けば同じような構図でもっと素晴らしい景色が見れるんですけどね!
それに気づいたのは3日後だったんですけどね!

同じ地点から下方向を見た図。
急すぎて怖い。
ここを降りないと帰れないのか……。

なおここよりさらに上にも石段らしきものは続いていましたが、足を踏み外したら楽に死ねるレベルの本気の断崖側なのであきらめました。

かつて来間島の人たちはこの上から断崖側を下って水を確保しに行きました。
すさまじいの一言です。

帰り際、来間ガー駐車場の横から海へと伸びる道を発見しました。

かすったら出血間違いなしのギザギザしたサンゴ礁から望む宮古本島。
対岸は与那覇前浜。
美しい。

町指定の天然記念物である「来間島断崖の植生」を示す看板。

本断層崖は、来間島北海岸に在ります。
崖の稜線は海岸から約100メートルの幅を持ち、海岸線とほぼ平行に走っています。
本断層崖は宮古郡島を特徴付ける断崖稜線のひとつで、第四紀洪積世の頃に形成されました。
地質は琉球石灰岩。
高い所になると海抜45メートルにもなり、切り立った壁面や急傾斜面など変化に富みます。

まとめ

来間島の歴史、ひいては宮古島の歴史を知るうえで貴重な史跡である来間ガー。
パーラーやカフェや絶景が有名な来間島ですが、たまにはこういう所に訪れてみるのもいいものですね。

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