セブ缶詰生活記

セブ缶詰生活1日目:現実は厳しい

投稿日:2015年4月19日 更新日:

人間的な未熟さから、フィリピンのセブで2か月の引きこもり貧乏生活を送る羽目になりました。
詳細:1日2000円! フィリピンのセブで缶詰生活を始めました

日本で引きこもってモチベーションが上がらず悩んでいたのに、海外に出てからも引きこもっていたら何も変わらないのでは?
当然の疑問から目をそらし、とにかく環境さえ変われば自分も変われるはずだというものすごく他力本願な希望的観測の下、僕は成田空港へと向かいました。
4月19日、朝。
この日の関東地方はやや肌寒い曇り空でした。

番号保管計画

朝10時。
成田空港に着きました。
まず向かうのはドコモショップ「ドコモ ワールドカウンター成田第2」です。

docomo-counter

缶詰生活中の費用をなるべく減らすため、電話番号保管サービスを申し込むことにします。
関連:2か月以上海外に行くなら「電話番号保管サービス」に申し込もう!

docomo-counter-inner

受付の方の説明がとても懇切丁寧でした。
これを書いてるのはセブ缶詰生活9日目なんですが、今なら大声で言えます、「日本の接客は神だった」と。

首尾よくスマホのキャリア通信を停止。
これで多少なり費用を抑えられます。

さて、成田空港第2ターミナルビル出発ロビーのかなり端の方にある格安航空会社(LCC)セブ・パシフィック社の搭乗窓口を目指します。
ドコモショップの反対側にあるのでめちゃくちゃ遠いです。

departure-lobby

体力のないオタクにとっては苦難の道です。
飛行機に乗る前から疲れてきました。

cebupaci-checkin

辿り着いたチェックインカウンター。
Webチェックイン済みだったのでほとんど待たずに手続きを終えられました。

さて、バックパックを預けて身軽になりました。
昼食でもとりに行きましょう。

2階にあるマクドナルドへ。
お客のほとんどは外国人の方です。
カウンターの接客はかなり不愛想な感じですが、接客業の辛さは知っています。きっと何かあったのでしょう。
ダブルチーズバーガーセットを注文。
さぁしばらく日本とはお別れだ。十分味わっておこう。

ん?

only-double-cheese

おや? 僕が引きこもってる間に時代が変わったのでしょうか。
ダブルチーズバーガーとはてっきり肉2枚+チーズ2枚のハンバーガーのことかと思っていましたが、今回は肉が1枚しかありません。

ダブルチーズバーガーの肉の枚数を調べたいのですが、あいにくスマホを番号保管してしまったのでネットで調べものができません。
チーズが2枚なので「ダブルチーズバーガー」の要件は満たしていますが、果たしてこれで正しいのでしょうか。
まぁよく分からないので見なかったことにしましょう。

go-to-cebu

手荷物検査を受け、セブ・パシフィックの搭乗ゲートへと向かいます。
どうてもいいですかめちゃくちゃ遠いです。

出発ゲート前で座っていると、謎の遅延が発生し出発時刻が遅れる旨がアナウンスで伝えられます。
いつものセブ・パシフィックです。
むしろ定刻通りに出発したら何かアクシデントが隠蔽された可能性を疑うべきでしょう。

10分ほどで搭乗開始。
日本の大気とはしばらくお別れです。
次に帰ってきた時は見違えるほど成長した僕がいるはずです。たぶん。

機内の幼女

さて、成田空港からセブ・マクタン空港までの所要時間は約5時間です。
この日12時に出発したセブ・パシフィック機は現地時間16時にマクタン空港に到着するはずです。

それにしてもヒマです。
限りなく費用を抑えるため、機内食なんて全く頼んでおりません。
飲み物もサービスされたりはしません。
搭乗直前に買った1リットルの「いろはす」だけが飲食物です。

それにしてもヒマです。
今回はダラけきった生活から脱出しひたすら仕事に集中できるようフィリピンに渡るため、本やゲームといった娯楽物は一切持ってきておりません。
とはいえ、この機内での無聊を慰めてくれる本くらいは持ってくるべきだったでしょうか。
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。とか。
論理哲学論考とかシラノ・ド・ベルジュラックとかフラットランドとか。

いえ、たとえ少しでも遊ぶものがあったら1日中遊んでしまうクズ。
それが僕という男です。
やはりこれでよかったのでしょう。
ヒマすぎるので寝ましょう。

すやすや。

と、何やら膝をこしょこしょされる感覚で目覚めます。
すると前方の席に座っていたフィリピン人っぽい5歳くらいの女の子がシュッと手をひっこめます。

ほほう、飛行機が退屈になったので後ろでだらしなく寝顔を晒している日本人にちょっかいを出してみたというわけですな。
顔面偏差値がアレなのか普段は子供に好かれない僕ですが、こういう特殊状況下においてならその特質も軽減されるのかもしれません。

チラチラと席の間からこちらを覗く可愛い幼女。
いやぁ可愛いなあと思いながらバッチリ目を合わせて満面の笑みで微笑みかけてみました。
その後、幼女がこちらを見てくれることは二度とありませんでした。

挨拶代りのセブ空港

何か悲しいことが起こったような気がしますが、現実の辛さからエスケープする技術に卓越したオタクは過去を引きずりません。
現地時間16時、セブ・パシフィック機はセブ・マクタン空港に到着しました。

機内から出た瞬間に身体を包む夏の気温。
常夏の島フィリピンにやってきたと実感します。

そのまま入国審査の外国人列に並びます。
入国カードの記入欄はテキトーに埋めました(よく分からないのでそもそも未記入の部分もあります)が入国管理官には何も言われませんでした。
というか滞在予定期間が30日を超える時点で「ビザはどうするのか」とか聞かれて然るべきなのですが、何も聞かれません。ポンとパスポートにハンコを押して終わりです。

基本的にフィリピンでは全ての物事が超テキトーです。
初めてフィリピンを訪れる方でも、政府の人員である入国審査官からして完全にやる気が無いこの状況を見て「何か日本とは違う国だぞ」と違和感を感じ始めるそうです。

あらゆる自由が許される国フィリピン。
この缶詰生活記で少しでもその片鱗をお見せできるよう鋭意努力いたします。

さて、30分ほど待たされた入国審査が終了しました。
列に並んだのは最後の方だったので、荷物受取のベルトコンベアはとっくに止まっています。
預けたバックパックはどこかなと探していたら、片隅の方に無造作に投げ捨てられた感がハンパないマイバックが寝転がっていました。
持ち去られていなかっただけマシです。どうせ貴重品は入れてませんし。

荷物検査を受け、出国ゲートを完全に抜けたところで異様な匂いが鼻をつきました。
「セブの匂い」です。
この強烈な匂いが何に由来するのかいまだに分かりませんが、とにかくセブには物凄く独特の匂いが立ち込めています。
2013年の語学留学以来、2年ぶりのフレーバーです。懐かしい気持ちになります。

人目につかない所に下がって貴重品をPCバックとバックパックに分けて収納します。

では早速、セブ・マクタン空港に到着後即座にやるべきことを終えてしまいましょう。
両替、そして現地SIMカードの購入です。

一般的に空港での両替レートはかなり悪いので、「とりあえず必要な分だけ両替しあとはレートの良いショッピングモールなどで両替する」という手段がよく取られます。
「モールまで行ければどうにでもなるから、とりあえず1,000円くらい両替しておくかなー」と思ったら財布の中には1万円札しかなかったので10,000円を両替します。
この日の空港での両替レートは0.33。公式レートが0.37なので大損害ですが仕方ありません。手に入れた3,300ペソで次の場所(両替所の隣)を目指します。

mactan-airport

フィリピンには「Globe」「Smart」「Sun」という通信会社があります。
空港両替所の隣には「SMART」の営業ブースが出ているはずで、そこで現地SIMカードを買いチャージすることでSIMフリーのスマホやWi-Fiルータでの通信が可能になります。
セブの「SMART」に関する情報はネットにも多く転がっています。まずは「SMART」のSIMカードを買い、ネット環境を手に入れます。

と思って両替所横のSIMカード販売ブースに向かってみると、でかでかと光る「Globe」のロゴ……。
あ、あれ? Globe? SMARTは?

どうやらSMARTは撤退したようです。
2013年の情報ではSMARTのブースが出ているはずだったのに……。

泣き言を言ってもしかたありません。
どうしてもSMARTのSIMカードを手に入れなければならない(と何故か思い込んでいた)ので、ショッピングモールまで買い出しに行くことにします。
しかし時刻は陽も傾き始める夕方。
モールで店を探し、SIMカードを入手していたら確実に夜になってしまうでしょう。
今回行くホテルは治安の悪い場所にあります。なるべくならタクシーを使ってでも夜に到着したくはありません。

しかし事前にホテルの場所をきちんと調べなかったという致命的なミスを犯したため、ホテルに辿りつくためにタクシードライバーに正確な位置を伝えるために自分が正確な位置を知るためにネット環境を手に入れるためにとにかく通信手段を入手する必要があります。

空港の外に出て国内線ビルを通り抜け、白タクシー待機列へと並びます。
全く進まない列。
吹き出る汗。
どう考えても長袖シャツに長袖上着は過剰装備。
上着を脱いで「いろはす」が入っている手提げビニール袋にぶち込み、長袖シャツを腕まくり。
常夏の島に来たんだなぁと他人事のように呆けておりました。

gigi

空港で見かけた猫。スラリとしていて「魔女の宅急便」のジジを思わせます。セブの野良猫・野良犬はみな一様にやつれています。

優しさのアヤラモール

セブ最大級を誇るショッピングモール「アヤラモール」へ到着しました。
とにかく広いです。
店舗数・サービス数が680とかいうよく分からない数字です。

一つ一つ店を見て探していたのではとても時間が足りません。
インフォメーションセンターを目指します。
しかし、フィリピンのモールはなぜかインフォメーションセンターが分かりにくい所にあります。
インフォメを探すのも一苦労です。
じゃあ館内マップを見ろよって話ですが、館内マップ自体ほとんどありません
目的地に向かうだけでも大冒険です。

10分くらい探して見つけたインフォメでSMARTのSIMカードを販売している店を聞きます。
英語力が低いので「3階にある」という部分しか聞き出せませんでした。
3階に向かい探すこと更に10分。ようやくそれっぽい店を見つけました。

この時点で重いバックパック+PCバック+いろはす+上着を抱え歩き回っていたので汗だくです。
カウンターで店員の方に話しかけたところ、やる気なさげに応対してくださった現地の方がこちらをニヤニヤ笑いながら後ろで座って談笑している4人の店員の方たちに向け何か現地語で喋ります。
すると一斉にニヤニヤしてこっちを見る店員さんたち。
明らかに嘲笑されてるっぽい雰囲気ですが気にしないことにしましょう。
SMARTのSIMカードを40ペソで買い、300ペソ分チャージ用のカードを4枚買いました。
これで995ペソ30日間定額使い放題のプランに加入できるはずです。

さて、さっそく持参したモバイルWi-Fiルータ「E5776」にSIMカードをセットします。
これで995ペソをチャージすれば完璧だ!
と思ったのですがなかなか上手くいきません。
なぜだろう。

さっきの店には行きたくないので別の店で聞いてみます。
すると、モバイルWi-Fiルータ用には「SMART」のSIMカードではなく「SMART Bro」というSIMカードが必要とのこと。
もちろんプリペイドカードも「SMART Bro」のものが必要。
そうだったのか……。

先ほどの店でSIMカードを買い直し、更にチャージ用プリペイドカードも「SMART Bro」のものに交換してもらいます。

さて、あとはSIMカードに995ペソ分チャージすれば終了です。
と思ったのですが、このチャージ作業にはSIMカードが入る携帯電話が必要です。
ある電話番号に発信することでプリペイド料金がチャージ・プラン選択する仕組みだからです。
しかし手持ちのスマートフォンXPERIA Z3はmicroSIMのみ対応
今買った「SMART Bro」のSIMカードはノーマル・MiniSIM兼用の規格。
し、SIMカードが入らねえ……。

こういう時は安い携帯がもう一台手元にあるはずなのですが、調査不足のため用意しておりません。
新たに買うお金もありません。
八方塞がりです。どうしましょう。途方にくれます。

ayara-concert

何やら中央広場では歌と踊りのコンサートが始まりました。
セブではいつもどこかで誰かが歌ったり踊ったりしています。

現実逃避してもどうしようもないので通路に店を出している優しそうな店員さんに話しかけてみます。

ayara-kind-beautiful-women

「すみません、これ繋がらないんですけどどうすればいいですか?」
「別の携帯電話をお持ちではないですか?」
「無いんです。どうしましょう」

そうすると店員さんは自分の携帯電話のSIMと交換し、チャージ作業を始めてくれました。
めちゃくちゃ良い人でした。
ただでさえメンドくさい作業なのに、その店で何も買ってない客(客以前の人間)のために設定をして下さるとは……。
3分ほどで設定は終了しました。
さすがに悪いので、使う予定のないモバイル用SMARTプリペイドカード300ペソ分を購入しました。
人の優しさが身に染みました。

ayara-mall

もう夜もいい時間です。
とっととホテルに向かいましょう。

疑惑のタクシー

モール前でつかまえたタクシーに行先を告げます。
もちろん運転手の知らない場所だったらしく、Wi-Fiに繋いだスマホで表示したGoogleMapで「ここだよ」と指さし確認で飛び込んだ白タクシー。

運転中、色んなことを聞かれます。
鉄板なのは「一人で来たのか?」「韓国人?」「留学生?」「結婚してるのか?」。
特に「結婚してるのか?」は必ず聞かれます。
「あなたはしてるんですか?」と聞き返すとだいたい5人以上子供がいるという答えが返ってきます。
多産の国フィリピン。

そんなこんなで5分後、乗っていたタクシーは右折しようとして直進車と接触事故を起こしました。
「ああ、やっちまったか……」みたいな表情で外に出る運転手。
あちらの車からも人が降りてきます。

セブでは交通事故がめちゃくちゃ多いです。
実は2年前にも語学留学でセブに来たことがあるんですが、その時も乗っていたタクシーが接触事故を起こして長期間足止めを食らいました。
入国後数時間でのタクシー事故はさすがに最速記録です。

taxi-battle

どこをぶつけた、どっちが悪いという言い争いが(たぶん)展開されています。
そのうちポリスもやってきます。
もう収拾がつきません。
周りの車は30cm間隔で避けていきます。

しばらくして運転手が戻ってきました。
「すまない、長くかかりそうだからここで降りてくれ。お代はいらない」

明らかに治安がヤバそうな場所なので一瞬でも降りたくはないのですが、仕方ありません、せめてここまで走ってくれたお礼にと現時点での料金70ペソを渡します。

「いや、困りますよ」
「いいから取っておいてください。ここまでは来てくれたんですから」

そんなやり取りを交わし、タクシーから降ります。

where-here

対岸に渡り、タクシーを探します。
ところでここはどこだろう。スマホで確認します。

現在地:Fuente Osmena Circle

ん?

現在地:Fuente Osmena Circle

気のせいでしょうか。出発した時より目的地から遠ざかっているんですが……。

どうやらセブタクシーの奥義「勝手に遠回り」を使われたようです。
70ペソあげなきゃよかった。

再びつかまえたタクシーでホテルに向かいます。
今度はちゃんと行ってくれました。

1泊600円のホテル

サグバテル外観

やっと今日の目的地に到着しました。
サグバテル・ファミリー・ホテル。
写真は昼のものですが、実際に着いたのは夜です。

ホテル通路

チェックインを済ませ、ベッドへと向かいます。
1泊600円という超格安ホテルです。
個室なんてありません。
大部屋に並べられた2段ベッドの上。そこが僕の住処です。

2段ベッド上

死ぬほど疲れたのでシャワーを浴びてとっとと寝ます。
今更ですがこんな異国の地でやっていけるのでしょうか。激しく不安です。
何とかなりますように。

あ、さっきのタクシーの中に上着といろはす忘れてきた……。
まぁいいか。

関連:1泊600円! セブの激安宿「サグバテル・ファミリーホテル」に泊まってみた

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